
Story
私の父は飲食業に携わっていました。
若い頃に小さな喫茶店を始め、そこで出会った母と結婚。
その後、オムライスやパスタなど、家族で楽しんでもらえるような町の洋食屋さんを開きました。
父がいつも口にしていたのは、
「レストランはお腹を満たすだけではなく、心も満たすところでなければならない」ということ。
くつろげる空間で、食事を楽しみながらしあわせな時間を過ごしてもらえる…
そんなレストランを形にしたのが
森に囲まれた大きなログハウスでステーキとハンバーグを食べるレストラン「アメリカ屋」。
ゆっくりと食事を楽しめる空間づくりにこだわり、
心を込めたサービスでお客様をもてなすお店を開きました。
しかしその後ほどなくして、父は病に侵され
「アメリカ屋の2号店を出したい」という想いを胸に抱いたまま、
志半ばでこの世を去りました。
アメリカ屋を継いだのは、残された妻である母でした。
母は夫が命を賭けてつくりあげたものを守らなければと、必死でお店に立ち続けました。
母の努力と信頼関係を築いてきたスタッフの力でお店が安定してきたころ、
母は父と同じ病に倒れ、息子である私が二人の想いを継ぐことになりました。
そして父や母の夢だった新たなお店、“COLK”は、
たくさんの縁に導かれ、2014年9月にオープンしました。
父が命を賭け、母が守ったもの…
お客様をもてなすためにこだわってきたこと…
お店を支えたスタッフ…
生産者や協力会社の方のサポート…
通い続けてくださるお客様…
想いを受けとめ、引き継ぐ。
しあわせな時間とともに
たくさんのコルクが開けられますよう
“COLK”はこの秋、新しいスタートを切ります。
2018年9月吉日